「フレネ教育」と聞いて、ピンと来る人はいるだろうか?
日本ではあまり知名度がない教育法ですなので知らない方も多いのが現実です。
「フレネ教育」はおよそ85年前に南フランスの山村で生まれた教育法です。
この教育法が誕生し「モンテッソーリ教育」や「 レッジョ・エミリア教育」などの有名な近代的オルタナティブ教育に影響を与えたことで世界38か国で取り入れられています。
ポリシーは「子どもの生活、興味、自由な表現」です。
その独自性から注目度が高くなってるので、メリットやどんな教育法なのかを解説していきたいと思います。
日本人の知らない世界の教育「フランス編」ですね。
目次
今一番注目されている”フレネ教育”とは?

フレネ教育とはは南フランスの農村で小学校の教師となった
セレスタン・フレネが始めた教育法です。
それまでのフランスで行われていたのは、
日本と同じような「大人から子供に押し付ける」
いわゆる”やらされる”詰め込み教育。
しかし、このフレネ教育は子供たちが主体となって
「自由な表現」を取り入れた画期的な教育法のため世界中から注目されるようになりました。
現在、世界最高峰の教育と言われている「モンテッソーリ教育」「レッジョ・エミリア教育」にも影響を与えたとされ、フレネ教育を導入している国は世界38ヶ国以上になっています。
何と言っても魅力は、「自由を尊重」していること。
子供たちが自分から興味を持ったことを「自由テキスト」と呼ばれるテキストに自身が書き記るという何とも自由なもの。
授業も教科書もいらないといったフレネのユニークな教育方針がなぜ、世界で注目されているのか?
フレネ教育の特徴/なぜ世界で支持されているのか?

- 計画表にしたがった授業内容
- 年齢の異なる子供たちが一緒に勉強する
- 意見交換や交流が深い
計画表にしたがった授業内容
フレネ教育では、「活動計画表」にしたがって学習するという形になっています。子供たちが自分で決めた活動計画にそって、自分のペースで学習を進めていくのが特徴的です。
分からないことや質問は、各自で教師に聞くことができます。
自分の活動計画に基づいた進捗度を「マス」を塗りつぶして目で確認できるようになっていて、2週間ごとに自己評価を発表し、クラス全員に評価してもらうという形式です。
他の子の進捗度や計画を見ることができるので、
自分に足りないことに気づけたり、逆に自信になったりするので教育にいいですね。
年齢の異なる子供たちが一緒に勉強する
フレネ教育では、年齢の違う子供たちが同じ環境で学びます。
クラスは縦割りで、3歳~5歳のクラス、6歳~7歳のクラス、8歳~11歳のクラスというようにだいたい3学年ぐらいの子供たちが一緒に学習を進めていきます。
自分と違った年齢の子供たちと一緒になって学習することで、2つ上のお兄ちゃん・お姉ちゃんを敬ったり、下の子供を兄弟のようにかわいがったりとすべての子供が勉強以外のことを学べる仕組みになっています。
上下関係が厳しい、日本ではありえない話ですね。(笑)
意見交換や交流が深い
フレネ教育では、生徒同士の意見交流に力をいれています。
クラスのホームルーム以外にも、親子の学習発表会や協同組合の集会など、意見交換をする場所や、交流の場が多いのが特徴です。
「壁新聞」と言われる、各クラスに自分の意見を書き込めるものがあったり、そこで記入されたことは学級活動の話し合いのテーマにするようにしています。
子どもにとってはこのような経験が自分の意見を主張するだけでなく、人の意見や考えを理解する相互理解の能力につながるので、自然とコミュニケーション能力の向上にもなっています。

フレネ教育のメリット

- 自主性の向上
- 個性の尊重
- 相互理解の能力向上
「活動計画表」を子供たち自らが作成することで、自分の意志で学習をするという習慣が体に沁みつきます。
また、自分の成果をみんなの前で発表することで、より頑張る意識がもたれ、良いものにしようという考えに変わります。
「自由作文」や「壁新聞」などで自分の意見を出し、表現する。
そこには一人ひとりが持つ”個性”が現れ、共感や人との違いなど、様々なことに気づく力が身に付きます。
そして、フレネ教育の最大のメリット「思いやる気持ち」を育めることです。
年齢、学年の違う子供たちが共に学ぶことでお互いを思いやる心が芽生えてきます。この力をエンパシーともいいますが、今後必要になってくる能力です。

フレネ教育のデメリット
デメリットしては、日本でこの教育を受けられる学校が少ないことです。
子供に教えたいと興味を持っても中々受けさせてあげられないのが実情です。
私の知る限り、日本で「フレネ教育」を実施していつのは3校です。
紹介します。
「フレネ教育」を受けれる学校
- ジャパンフレネ(東京都)
- 箕面こどもの森学園(大阪府)
- けやの森学園(埼玉県)
上記の3つのみなので、かなり少ないですね。
それだけまだ、日本には浸透していないということなのですが、これほど将来のためになる教育もないので広めていきたいですね。

まとめ
世界の教育法はやっぱり面白いですね。
フィンランドの教育法もそうでしたが、「自主性や継続することが大事」だということを子供の時に学ぶことは大人になってからも必ず生きてきます。
育み方は人それぞれだと思いますが、「国」としての考え方ではなく、「人」に合った教育法をすることが大切です。
日本のやり方に捕らわれず、自分の子供にはどんな教育が良いのかを考えて実施していきたいですね
それでは、日本人が知らない世界の教育「フランス編」でした。
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